今月号の特集は、原発問題と今後の日本
「原発再稼動への合意形成プロセスを提案する」という記事が、nikkei BP netに上げられている。(記事そのものは、こちら)
九州電力の「やらせメール」問題への古川知事の関与で、辞任云々という話にまでなっていて未だにゴチャゴチャやっているので、そもそも何が問題とされているのかをキャッチアップできていなかったので、軽く追ってみたが、古川知事と九州電力幹部が面談した内容が記載された九州電力佐賀支社長作成の「メモ」が漏れて、その内容についてどうのこうのとなっているようだ。そんな言った言わないのようなことを永遠と追求して、何か意味あんのか?
それはさておき、日本の原発は13ヵ月運転するたびに2~3ヵ月の定期検査を行う。検査が終わると、原子力安全・保安院がチェックし、それを受けて地元の市町村長と道県知事が了承したら政府が再稼動を認める、という流れになっている。法律でそう定められているわけではないが、慣習上そうなっているらしい。原子力安全・保安院が経済産業省の機関であることを始めて知り、海江田大臣が佐賀まで来たこととようやく繋がった。ちなみに、原子炉の安全確認と電力供給責任は経済産業省の主管事項とのこと。
福島第一原発の事故以降、定期検査を終えても周辺住民や自治体の反対にあって電力会社が再稼動できない事態が相次いでいる。このままだと、1年以内にすべての原発が停止し、全国で30%の電力不足(電力の30%を原発に依存しているイメージ)が発生するという。大前さんは、国民の原発再稼動へのコンセンサスを得る為に、福島第一原発の事故分析をベースにした再発防止策を策定することを提言している。事故分析からストレステストの項目を絞り出すのに3カ月。IAEAにそれを提示して彼らと混成チームでストレステストを実施するのに3カ月。そして必要な改修工事などに3カ月。全9カ月を透明なプロセスでやることによってのみ、来年3月に全54基が停止状態となるのを避けることが出来るというものである。この工程より3ヵ月遅れて、来年夏までにかなりの炉が再稼動できていなければ日本経済は壊滅的ダメージを受けるであろう、としている。
長期的にどうするかはひとまず置いといて、やるべきことをやらないとそろそろ不味く無いか?(一人称で語れず、すみません。)
と一旦書いた後、孫さんと堀さんの「トコトン議論」を読んで大前さんが言う「壊滅的ダメージ」とは何ぞや?と。やはり長期的な視点も含みつつ、なるはやでの国民的議論が必要という結論とする。ただ、今の政治だといつまで経っても国民的議論が発生しない(と思う)のが厄介だ。
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