サン・セバスチャンから再びバスに乗り、州人口の大半が暮らすバスク州の中心都市ビルバオへ向かう。
「芸術や文化及びクリエイティブ・インダストリーとまちづくりの一体化を志向する新しい都市創造の概念」である「クリエイティブ・シティ」観光戦略が大成功を収め、都市再生にもっとも成功した欧州の都市として、その再生手法は世界各地で「ビルバオ・モデル」と呼ばれている。
そのなかでも、中心的な役割を果たしたのが1997年に開館したビルバオ・グッゲンハイム美術館。
近現代美術を専門とし、ニューヨークに在るグッゲンハイム美術館の分館の1つで、ウォルト・ディズニー・コンサートホールなどの作品で知られ、建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞も受賞した建築家、フランク・ゲーリーによって設計された美術館には年間100万人ほどが訪れる一大観光スポット。
この美術館の建設費はバスク自治州政府が負担しているが、開館5年で515万人が訪れ、7億7500万ユーロの経済効果をもたらしたと言われ、その金額は美術館建設費の約10倍に相当し、バスク州政府は投資額をわずか3年で回収した計算になる。
そんな美術館の作品を見る前に早速、館内のミシュラン一つ星レストランNeruaへ。入口から入るとすぐに目の前、どでかいオープンキッチンで働く若い料理人たちが元気な挨拶でお出迎え。そして、温かいお出汁を頂きながら、キッチンや「料理研究室」の説明をしてくれる。
ということで、サン・セバスチャン「料理のオープンソース化」の精神をリスペクトしつつ、黒柳徹子ばりに1つずつ順に紹介。
Aubergine, red miso, naby bean broth
White turnip, nutmeg and slice of iberian pork dewlap
Oyster, borage, chive and lemon grass broth
White prawns, barley soup, spinach and whisky
Artichokes, iberian pork delicacies and green coffee extract
9品のコース料理とは別に、頼むとそれぞれの料理と合わせたグラスワインが順にサーブされるのだが、スペインに限らず(無かったかな?)まさに世界中からセレクトされたワインが、
料理+飲み物=美味しい料理
であることを教えてくれる。
初めて飲む、ウイスキーのようなワインもとても珍しかったが、秀逸だったのがイベリコ豚のタイミングで出て来たビール!瓶の様子からして如何にも珍しい感じのイタリアのビールだったが、ここでビールを出してきますか!!と感嘆せざるを得なかった。
ということで、残りは実際に行って楽しんで頂きたいので割愛。(ここは結構、料理が変わるような感じだが。)Neruaも下記ホームページからの予約が可能。キメ過ぎない服装でオッケー。
バスク人のみで構成されることで有名な、アスレティック・ビルバオのホームスタジアム、サン・マメス。今回、祝日最終日の月曜夜に試合が設定された為、ゲームを観戦することはできなかったが町の中心部にあり、サン・セバスチャンのレアル・ソシエダと合わせてバスク地方でのサッカー観戦と食べ歩きは非常に良い観光コースかもしれない。
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