今月号の特集は、「リーダーの条件」が変わった
「不景気は関係なし。「ヒット商品」が出ない本当の理由」という記事が、プレジデント誌に上げられている。
消費税、自動車税、自動車取得税、自動車重量税と税金のオンパレード。さらに、保険料、駐車場代、ガソリン税に有料道路の通行料そして、他国と比較して高い車検代。依然、日本最大の産業であり、斜陽化を食い止めるためにも車の購入を促進するような努力を官民一体となってすべきとしている。
最近、気になっていたのがトヨタの株価がかなり低いこと(19日終値2,580円)。
リーマンショックによる赤字転落と品質問題による信頼失墜、さらに主要な生産拠点が日本であること(世界生産の約40%を日本に依存)により震災と円高が多大なるインパクトを与えていること想像に容易いが、定期的にウォッチしてきた感覚からすると、余りにも下がりすぎでは無いかという印象を持っていた。株価については完全に素人だが、この先上がる可能性は無いのか、現状の流れについて自分なりに、ざっくりと掴んでおきたい。
トヨタが2011年3月9日に発表した、2015年を描いた中期経営計画「トヨタグローバルビジョン」では、連結営業利益5%(1兆円程度)を早期に実現するとしている。おそらく、早期にというのは翌期(2013年3月期)をイメージしているのだと思うが、その後の数字については語られていない。このときの為替のベースがドル85円、ユーロ110円。
2007年2月に8,350円の株価を叩き出し、文字通り絶好調であった2007年3月期決算が、売上高23.9兆円、営業利益2.2兆円、営業利益率9.3%で利益率としてはおそらく過去最高。このとき、ざっくりドルが115~120円、ユーロが150円前後の水準。直近の、2011年3月期決算は、売上高19兆円、営業利益0.5兆円、営業利益率2.5%となっている。
とここまで書いてきたが、トヨタの不調の主要因として真っ先に挙げられるのがおそらく円高だと思う。四季報によると、トヨタの1円/ドルの変動に対する営業利益感応度は340億円らしいが、車を1台売ることで得られる利益も、3年程度と言われる新車開発のスタートの段階で想定した利益は全く違うものになっているはず。海外を含む連結で32万人の社員を抱え、社名が町の名前となってしまう程、たくさんの下請けを抱える、誰もが認める日本のトップ企業トヨタが、よそよそと海外に出て行くことなどできるはずも無く、それこそ官民一体となって円高に対し、何とかせにゃいかんのでは無いでしょうかと。例え何もしなくても、もし為替の方向性が短期的にガラッと変わるとすると、トヨタに限らず輸出を中心とする日本企業、あるんじゃないかと思えてきた今日この頃である。
最近のコメント