丸山のカウンターからの見事なゴールが決まった瞬間、席を立って大喜びしたのは言うまでも無いが、自分の声以外は何も聞こえないくらい、スタジアム全体がシーンと静まり返った。数ある観戦歴の中で、ここまでドアウェイの中で戦ったのは初めて。それにしても、ドイツで開催されたワールドカップでドイツvs日本という、まさしく夢のカードが行われ、両国国歌が流れるその場に居合わせることができたとこ、試合結果の如何に関わらず幸せであること、この上無い。
試合が始まる前まで、ドイツに勝つことは想像だにしなかった。(試合途中からは、あまり大したこと無いなと感じたが。)ワールドカップが始まり、朝のニュース番組等でよくドイツ代表の特集をやっているが、本当に女性ですか?と問わずには居られない程、迫力満点のゴールシーンが目の前で繰り広げられる。しかも、そんなスター選手であるプリンツ、ポップ、バイラマイがスタメンでは無いので、どんだけ強いんですか?と突っ込まずには居られないのだが、サッカーでは良くある話でベンチにそういった大物を抱える場合は色んな意味で得てして良くない結果をもたらす場合が多い。今回の、ドイツチームがどうだったかは知らないが。その点、チーム一丸となってという意味では、なでしこジャパンがドイツに優っていたような気がしないでも無い。
そんなことはどうでも良く、色々と記録を調べるのが面倒なのであれなのだが、ドイツ代表はめちゃめちゃ強い。他とは一線を画しているという位置付けで、ドイツ人もホーム開催で、確実に優勝すると思っていたに違いない。試合後、チケットを買わないかと言ってきたドイツ人サポーターは決勝までフルセットでチケットを早々に購入していたようだ。そんなドイツにドイツ開催のワールドカップで勝ったことは、アトランタのマイアミの奇跡にも優るぐらい凄いこと。ワールドカップの日本の試合等、日本のサッカーについて話すとき、ドイツ人は基本的に上から目線であったが、これを機に日本サッカーに対する印象が変わるかもしれないというくらいのデカい勝利。とにかく、ドイツにサッカーで勝ったことが痛快でならない。しかも、アウェイで。ドイツ人が何と言い訳をするのか聞くのが、楽しみで仕方無い。
ヴォルフスブルクはハンブルクから近いということもあり、知り合いも何人か応援に駆け付けまた、ツイッターで日頃、やりとりさせて頂いている方もドイツの南の方からはるばる車で来られて一緒に応援。(ちなみに、初対面。ツイッターの力は凄まじい。)今回、フルキャパ、ドアウェイの指定席ということで、なかなか固まって応援することは難しいのかなと思っていたが、やはり日本から数名の方が応援に来られており、小さくではあるが選手には必ず届いていたであろう声援を送られていた。おそらくウルトラスの方だと思うが、代表と名の付く試合には世界中のどこであろうと顔を見せられる点、本当にリスペクトする。選手の相当な力となっていることは間違い無い。ま、本人たちに言わせると、好きだから来ているという一言で片づけられそうだが。
ということで、ゴールキーパー海堀(身長が170センチしか無いのだが、ハイボールへの反応等、非常に安定していた。個人的には、この日のMVP!)を中心とした堅い守りで失点を防ぎつつ、キング澤からの絵に描いた様なカウンターで歴史的勝利を勝ち獲ったなでしこジャパン。何年か前に、国立で行われたオリンピック最終予選メキシコ戦で初めて見て以来の観戦だったが、そのときとは全然レベルが違っているなと。今は、充分にサッカーとして見れる。今回の勝利は、日本サッカー全体の努力の賜物と言えるだろうが、佐々木監督を初めとして選手が1人1人試合後きちんとサポーターのところに挨拶に来て、帰りのバスの中からもみんなが我々サポーターに対し最後まで手を振ってくれたところに、日本の女子サッカーが個々の選手は勿論、色々な人の尽力により、きちんと成り立っていているんだなということを感じた。ここまで来たら、あと2つ絶対勝ちましょう!永里、点獲れ!!
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