欧州連合加盟国27ヵ国中、21ヵ国目そしてバルト三国の3ヵ国目の訪問は、リトアニアの首都ヴィリニュス。タリンやリーガと異なりバルト三国の首都では唯一内陸に開かれた町。リーガからヴィリニュスへは、Lux Expressで約4時間のバスの旅。Lux Expressは、さすがバルト三国、無料のWiFiが付いて、飲み物も無料と非常に快適な時間が過ごせる。
リトアニアで有名な、日本のシンドラーと呼ばれる杉原千畝。第二次世界大戦初期、ナチスの迫害を逃れ日本通過に活路を求めてきたユダヤ人に、本国の指示に背いて、独断でビザを発行し、その結果、第三国に渡ることのできたユダヤ人は6,000人を超えるという。今回の旅では、カウナスにある記念館を訪れることができなかったが、かつてこの地にそのような日本人が居られたことが非常に感慨深く、色々な歴史の重みを感じながら街を歩く。
ヴィリニュスのモンマルトルとも言われ、2002年に独立を宣言したウジュピス共和国。旧市街の東、ヴィリニャ川に掛かる5つの橋が共和国への入り口。何となく、FIFI Wild Cupを開催したザンクトパウリ共和国と同じような匂いがして胡散臭いことこの上無いが、共和国を名乗るぐらいならばやはりサッカーチームの1つぐらいは持っていたいところ。その点、未だ未だ発展途上と言わざるを得ない。
ヴィリニュスの街を歩くと、その教会の多さに驚かされる。リトアニアの人は神に祈りをささげることが多く、信仰深い国民と言われる一方、世界で最も自殺率の高い国の1つとされる。ドイツ、ポーランド、ロシアという大国に囲まれ、厳しく複雑な歴史を経てきた末にある、ソ連からの独立運動において、非暴力の抵抗を続けてきたような「強さ」がヴィリニュス(リトアニア)の魅力では無いだろうかと、今回の短い旅で感じた。
できれば、また訪れたい国の1つだ。
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