オーストリアとスイスに挟まれるように位置する、ヨーロッパの小さな侯国リヒテンシュタイン。
15代リヒテンシュタイン候ハンス・アダム2世を国家元首とし、人口は約3万6千人、面積は160平方㎞で世界で6番目に小さな国。
リヒテンシュタインへは、スイスから入国する場合、ZurichからSargansに入り、そこからLiechtensteinバスで首都のファドゥーツへと向かう。スイスを走る列車の車窓には、アルプスの大自然が広がる。
近年、国際的なシェアを持つ建設用の特殊ドリルや義歯製造など先端技術を要する製造業と金融業がリヒテンシュタインの主要産業。
タックス・ヘイブンとしても知られ、外国企業のペーパーカンパニーが集中し、これらの法人税が税収の40%に及ぶ為、一般の国民には所得税などの直接税が課されないという。
侯爵家は、13世紀末からハプスブルク家の寵臣として活躍していたリヒテンシュタイン家が、1608年神聖ローマ帝国ルドルフ2世よりカール1世が世襲制の「候」の位を授かり、初代リヒテンシュタイン候となったのが起源。
第2次世界大戦の戦火を逃れ、第14代フランツ・ヨーゼフ候が山に抱かれるようにしてそびえるファドゥーツ城へ疎開、以降この城が侯爵家の住まいとなっており、普段は城内に入ることができない。
ということで早速、侯爵家が自国のワインを飲みたいとつくり始めた、リヒテンシュタイン候ワイナリーへ。町の中心から、ほんの少し歩いたところにある。
現在、生産量は年間25,000本(畑は4haで、90%がピノ・ノワール、10%がシャルドネ)と少なく、わずかしか生産できないシャルドネは既に完売。この日は季節外れの土曜日ということもあり暇だったのか、思う存分ピノ・ノアールを試飲させて頂き、そして別途教えてもらった街なかのレストランでファドゥーツ産のシャルドネも堪能。
ここでは、侯爵家がオーストリアに保有するワイナリーでつくられたワインも購入することができる。
試飲した4本のピノ・ノワールの中でお気に入りの1本を購入し、早速その日のホテルで飲み干す。併せて購入した、候ワイナリーのオリジナルワイングラスは一生の宝物となりそうだ。
ということで、欧州連合非加盟4ヵ国(ノルウェー、アイルランド、リヒテンシュタイン、スイス)制覇!
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