シアター・オブ・ドリームスの異名を持つ、マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアム、オールド・トラフォード再訪。欧州の主要サッカースタジアムは、ほぼ訪れたと自負しているが、その中でも現状ベストが、ここオールド・トラフォード。夢の劇場とは、良く名付けたもので、スタジアムの雰囲気を1番の楽しみに現地に足を運んでいる自分にとって、その舞台装置として秀逸。ニューカッスルのスタジアムも確かに素晴らしいが、前日スタジアム入りした選手たちのツイッターやブログからも分かるように、マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアムということもあり、ここで試合ができる喜びは格別のものであろう。比較するものでも無いが、今のウェンブリーよりは、オールド・トラフォードでしょう。
2008/2009シーズンの優勝を決めたホーム最終戦vsアーセナル(当時のブログは、こちら)で訪れて以来のオールド・トラフォードとなったが、キャパ7万人を雄に超えるスタジアムで行われるオリンピックの日本vsエジプトという一戦は、日本の決勝トーナメント進出が決定した頃から公式サイトでチケットが購入できず、てっきり「売り切れだけど空席だらけ」という今回の問題の一連と思っていたが、何とチケットは本当にsold outで当日券無し。
この日の観客数は、私の耳が正しければ、77,772人!(どういう仕組か知らないが、どうせなら切り良く7にしてしまえ。)何故このようなB級(失礼。)ゲームにこれだけの人が集まったのかは想像が付かないが、勝手に想像してみるに、マンチェスターには余程に娯楽が無いという前提で、チケットを無料で配ったのでは無いか。マンチェスター・シティ(敬意を表して、先に表示)とマンチェスター・ユナイテッドという世界に名立たる強豪2チームを持つ状況を見ても、そう考えるのが1番妥当なのかもしれない。この日は、なでしこを含めて観戦した2試合と比較して、日本人もダントツに少なかった。
絶対、当日券が出ると踏んで、チケットが無くても行くつもりだったので、パブリック・ビューイングinマンチェスターも十分に有り得た状況、辛うじてチケットを入手でき、行ってみたらまさかのメインど真ん中超良席。おそらく、オールド・トラフォードであることを踏まえて、今までのサッカー観戦歴の中で1番の良席で、釜本メキシコオリンピック以来44年ぶりの準決勝進出を懸けた一戦に贅沢な日帰り参戦となった。
ということで、見事に3vs0の快勝で準決勝進出を果たした我らが日本代表であるが、試合を通して失点に繋がるような危ないシーンが1度も無かったのでは?と思える程の前線からの安定した守備。ほぼパーフェクトな守備と効果的な上がり、徳永最高。両酒井を見ながらも、昔から本当に、日本のサイドバックは人材豊富だなと感心した。危なっかしい場面もあるが、権田もこれで4試合無失点。コーチング含めてキーパーの仕事なので、十分に素晴らしいと言えるパフォーマンスだろう。
点は決まらないものの、コーナーでの強さは随所に見せていたのでそろそろあるかなと思っていたところでの吉田のゴール。オン・ザ・ピッチに限らずチームを盛り上げることができる選手で、安定した守備で点も獲れる。スタジアムに入る際や以前フェンロで見たファンに対する姿勢も見て、今日、この重要な1戦で、ここで点を獲ってしかも、あのゴールパフォーマンスを見せたことで、振り返ってみて素晴らしい選手だなと。HSVに来ないすか。
1点目の永井、3点目の大津もやはり素晴らしい。シドニーでの中田のPK失敗が記憶に新しいアメリカ戦、日韓での力を出し切れなかったトルコ戦(今日は、松田選手の1周忌でした。)、南アフリカでの勝ちきれなかったパラグアイ戦、近年の日本サッカー界の壁である決勝トーナメント1回戦を「難なく」突破した今回の代表。おそらく、日本人で初めてオールド・トラフォードで采配を振るったであろう、名将関塚監督の存在にも触れておく必要があるが、予選リーグ突破を決めても、1回戦を突破しても、この人たちはあまり喜んで無いなというのが印象。
君たちは本当に1番上を目指しているのね。あーそうですか。サッカーの聖地、ウェンブリーでの躍動を心から期待しておりますよ。宇佐美頑張れ!結果は大事よ。
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