2011/2012シーズン、ドイツサッカー最大のテーマはバイエルン・ミュンヘンの2012年5月19日(土)地元開催となるUEFAチャンピオンズ・リーグファイナル進出。ナポリ、マンチェスター・シティ、ビジャレアルと同組となったときは、早速暗雲立ち込めたが初戦アウェイでビジャレアルを無難に退け、この日も同じチャンピオンズ・リーグ組、レヴァークーゼンに3vs0の快勝。リーグ戦、7試合を終えて6勝1敗で首位に立ち、バイエルンお得意の1年置き優勝が濃厚(と言ってしまおう。)の様相だが、それを支えているのがシャルケから移籍したドイツ代表ゴールキーパーのノイアー。今シーズン、バイエルンの試合をきちんと観たのは初めてだが、豪華メンバーの最後方で光る、抜群の安定感と存在感。個人的に、チャンピオンズ・リーグの予選リーグは全く問題無し。対バルセロナの最右翼と言っても過言では無いと思う。
この日は、オクトーバーフェスト開催期間中、唯一のホーム開催日。毎年恒例、試合前の鼓笛隊パレード等、約6万9千人のキャパを誇るアリアンツ・アレナはまさしくお祭り気分満載。さらに、この日のバイエルンは明らかに強過ぎ。ドイツの巨人(讀賣の方)の魅力を十二分に発揮したゲームで、全世界から集まった観光客を虜にしてしまった。危うく、我を忘れてファンに成り掛けるとこだった。危ない、危ない。
アリエン・ロッベン、弱冠27歳。怪我から復帰し、久しぶりのベンチ入りとなったが後半30分過ぎからの出場でワンチャンスを物にし、ダメ押しとなる3点目を決めた。ゴール裏での観戦だった為、後半開始からバイエルンのメンバーのアップを間近で見ることができたのだが、ロッベンのアップっぷりに度胆を抜かれた。チームによってはコーチが付き、アップをさせるチームもあるが、バイエルンは完全に選手任せ。そのような場合、ゲームを見ながらタラタラト走るのが常であるが、ロッベンは左右への細かい動きを加えたダッシュ、ストレッチ的な動きを加えたブラジル体操、筋トレを交えたジャンプといった様々なメニューを1人で淡々と熟す。驚いたのが、ほぼ全てが異なるメニューでほとんど休憩無しに行うこと。(ゴール右側半分を使い、メニューが終わったらスキップで端まで戻り、それを繰り返す。)そして、ダッシュは(おそらく)全速力。たぶん、アップというよりもトレーニングも兼ねての動きだったのだろうが、一流の一流足る所以を感じることができた。そして、万感の拍手に迎えられての交代出場からの、ワンダフルゴール。久しぶりに、いいもの見せてもらった。
この日、残念だったのは宇佐美がベンチ外となり、その姿を見ることができなかったこと。ベンチ入りするだけでも、どれだけスゴイことかは分かっていたつもりだが、ロッベンのプレーなどを見ると、このチームで試合に出ることが如何に難しいことかを再認識できた。心の底から、頑張って欲しいなと思う。しかし、この日のアリアンツ・アレナの雰囲気は最高だった。やはり、バイエルンはホームでは絶対負けない位の力を持っていてこそのブンデス・リーガだと強く感じた試合であった。
最近のコメント