ハンブルク州議会選挙が20日あり、即日開票の結果、社会民主党(SPD)が単独過半数を獲得し約9年半ぶりに政権を奪回する一方、与党キリスト教民主同盟(CDU)は得票率が前回の約半分の21.9%に激減。同州議会選で過去最低の水準へと落ち込んだ。ドイツでは今年、さらに6州で州議選が予定されており、CDUを中心とする与党が今後も州議選で敗北を続けると、メルケル政権の法案実現能力は大幅に低下する恐れがある。とのこと。
この選挙結果は、BBC等でも比較的大きく報道されていたが、州議会選挙の結果が何故メルケル政権に直接、打撃があるのか疑問に思った為、調べてみた。ちなみに、メルケル首相はハンブルク出身。
ドイツは連邦議会と連邦参議院の二院制を取り、権限が大きく日本の衆議院に当たるのが連邦議会で国民の直接選挙で選ばれる一方、連邦参議院は各州政府の代表者で構成される。今回の選挙の結果、ハンブルク議会の政権がCDUからSPDに移る為、ハンブルク(ブレーメンと同じく、自由ハンザ都市で州に該当)に割り当てられた3票が与党票から減少し、既に過半数(35票以上)を下回っているCDUの持ち票が現状の34票が31票となる。
連邦参議院は、16州ある各州政府の意思を連邦政府の政策に反映させることを目的とし、権限は、州に関連する連邦法案の審議に限定されるとのこと。法案が連邦参議院で否決されても、連邦議会で再度過半数で可決すれば成立する。この連邦参議院は議員歳費を含め、議会活動に係る全ての費用は各州が負担するとのこと。連邦制を取っている為、日本のそれと比較することはできないが、そういうやり方もあるんだなと言う意味でとても勉強になった。
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