今シーズンのブンデス・リーガを首位で突っ走る、ドルトムントの世界に誇るべきホームスタジアム、Signal Iduna Parkへ。8万超のキャパシティを持ち、ほぼ全ての試合が満員となるその名の通り、熱狂的なスタジアムである。
ヨーロッパのスタジアムは、ピッチの近さがその主要因であるが、演出を含めて1つのサッカーの試合が、まるでオペラのように素晴らしい雰囲気を醸し出す。その中でも、シアター・オブ・ドリームスと称されるマンチェスター・ユナイテッドのオールド・トラフォードやリヴァプールのアン・フィールド等は秀逸であるが、ドイツでは間違い無くナンバー1に数えられるのがこのスタジアム。
ドルトムントのサポーターが織り成すゴール裏は、2万5千人の立ち見席から成る。と普通に語ってみたのだが、2万5千人の立ち見というものが如何に凄いことかはそれなりのサッカーファンであれば、お分かりになるだろう。これまた、それなりのサッカーファンには常識であるが、ヨーロッパの主要リーグの中で立ち見が認められているリーグはドイツのブンデス・リーガのみ。チャンピオンズ・リーグ等のUEFA主催のゲームでは、ドイツのスタジアムでゲームが行われる場合でも、基本的には立ち見ができなくなる。ちなみに、その入手を含めてスタジアムで遠慮無くビールが飲めるのもブンデス・リーガだけだと思って頂いて間違い無い。あー素晴らしきドイツ。
と言うことで、我らが香川である。日本で報道されている通り、まさしく移籍後、大の活躍をしていることが今回の観戦で良く分かった。まず、スタジアム隣接のファン・ショップでは香川の23番だけユニフォームのプリントが売り切れの状態。ドルトムントに到着するや否や、カガワ!だのシンジ!だの例のチャントだの、やたらと声を掛けられる。別に中田が全盛期の頃に現地に言ったことがある訳では無いが、他の日本人選手所属のスタジアムに行って掛けられる種の声とは一味も二味も違う。我々と香川は何のつながりも無く、頑張っているのは香川以外の何者でも無いのだが、サポーター皆が大歓迎の意を持って、我々日本人に接してくれている様。帰りのフランクフルト行きの電車でその日のアウェイでのケルン戦帰りのフランクフルトサポーターとも数多く接したが、そこでもやたらとカガワ!といった感じ。セレッソで活躍し始めた頃は、自分は既にドイツに居た為、そして彼はワールドカップにも出なかった為、きちんプレーを見たのは初めてだったが、既に世界のトップリーグの1つと言えるブンデス・リーガの試合においても周りとは一線を画したパフォーマンス。特に、そのスピードとトラップを含むドリブルは素晴らしい。自分がHSVファンであることをひとまず忘れて、是非とも今シーズンのマイスターシャーレそして、来シーズンのビッグイヤーを目指して熱き指揮官クロップそして、最高のサポーターと共に突き進んで行って欲しいものである。
セルティック・パーク以来か、日本人選手がチームの中心としてバリバリやっているチームの試合を訪れたのは。既にご存知の通り、この日はスーパーなゴールを決め、何でも無い我々までもが周りのサポーターからたくさんのハイタッチを求めらたのであるが、純粋にとても楽しいゲーム、スタジアムだったなというのが率直な感想。もっともっと多くの日本人選手が海外に出て、色々な街でそこに住む人たちを虜にして欲しいものだなと。そして、その街をこの足で訪れたい。ビバ、日本!
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