この日のハイライトは、後半終了間際、先制されるも逆転し2vs1となり、相馬が与えた痛恨のPKをチョン・テセが外したこのシーン。チョン・テセがPK外すシーンを良く見るのは気のせいでしょうか?
さすらいのフットボーラー、相馬選手がポルトガルより移ってきたコットブスは、ベルリンからさらに東。ポーランドとの国境に近い所に位置する街。確か、2年前に2部へ降格した為、なかなか訪れる機会は無かったのだが、この日はチョン・テセボーフムとの注目の1戦ということで、前泊マイセンを経て遥々現地へ。
このスタジアム、何が凄いかと言うと中央駅からのアクセス。ビールを飲みながら、10分強で見事に到着。私の記憶が正しければ、バスや電車を使わずに中央駅から歩いて行くことができるスタジアムは、ブンデスリーガにて経験したことは無い。スタジアムのキャパは、2万ちょっとで、ブンデスリーガに属する地方のチームによくある、こじんまりとして非常に観戦しやすいスタジアムの1つ。この日は、1万ちょっとしか入っていなかったのだがそれを感じさせない盛り上がりを見せる点が素晴らしい。
さて、相馬選手であるが、浦和がACLを制した頃、バリバリのサイドバック(当時は、3バックだったので正式にはミッドフィルダーだと思うが。)として、代表をも伺う存在で、当時浦和の試合は毎週のように見ていた為、大好きな選手の1人。その後、浦和での地位を投げ捨て、ポルトガルに渡った訳で、プレーを目にしたのは3年振り。この日は、後半途中からの出場で、そこから逆転したのは良けれども、その後ぺナ内でのファールでPKを与えたのは頂けない。年代が近く、サッカー選手としては既にベテランの域に入り色々と難しいところもあるとは思うのだが、どうにか若年の体のキレを戻し、まずはスタメンに定着し、コットブスの1部昇格と共に代表が狙える表舞台に帰って来て欲しいものである。
そして、チョン・テセ選手。ドイツに住む身としては、開幕戦でゴールを決め、試合後のインタビューを果敢にもドイツ語でこなしていた点が素晴らし過ぎて、こいつはすげぇなと思うに十分であったのだが、この日は早めにスタジアムに着き、たまたま席がそちら側だったのでボーフムがアップをしている際に、手を振って頂きました。決して、ミーハーではありませんが、ありがとうございます。チョン・テセは他人が獲ったPKのボールを、1番先に持って離さず、蹴って外してしまう程のボーフムの中心選手だが、去年1部に属したチームも下位に低迷しており、昇格に向けてはここが正念場。ただ、彼の場合は個人としてある程度の結果を出しているだけに、冬の移籍市場で1部から声が掛かる可能性も。ドイツ語に取り組む姿勢からも、ブンデス・リーガでやっていく意思が見えるので、これからも応援してきたい。
コットブスもボーフムも、日本食も無い、しがないドイツの片田舎。日本では有名な彼等も、故郷を離れ孤独な点は我々しがない一介のサラリーマンと全く同じ。というかむしろ、ハンブルクに住んでいる点からも見ても確実に我々の方が恵まれている。相馬選手も、チョン・テセ選手もサッカー選手として、そして人間として目指すものがあるから、このような僻地でボールを蹴り続けていると思うのだが、そのような彼等の背中を見て自分も頑張らないとな。と純粋に思えたその内容と併せて、非常に素晴らしい試合であった。やはり、日本人対決はいいね。(失礼しました。チョン・テセ選手は日本人ではありませんね。ご指摘頂き、後日訂正。)
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