北京オリンピックが終わったと思ったら、メラミンやら何やら、というより世界中を巻き込んだ金融危機で中国がどうこうという状況では無くなり、結局のところ、オリンピックにしろ中国にしろ総括がされていないと感じるのだが、「2008年8月8日」を題材としたフィクション。個人的に、行こう行こうと思いつつ、中国本土に足を踏み入れたことは無いのだが、世で語られるオリンピックを前にした凄まじい湾岸地域の発展の凄さについては全く触れず、中国という国の暗部について粛々と語られるのだが、「希望」という旗の下に、日本人と中国人が1つのことを成し遂げるクライマックスのシーンに、自分が置かれている環境と目指すべきものが重なり、久しぶりに泣けた。
最近、思うのが、「中国人とはこう付き合え!」的なマニュアルの危うさ。本書の中にも、「中国人とはこうである。」的な描写が少なからずあったのだが、日本人が多種多様であるように画一的なものでは決して無いのが人間であり、国籍は違えども、人との接し方で大切なものは万国共通であると。いうのが、比較的日本に近いと言われるドイツにたった半年住む自分の薄っぺらい結論 笑 そう言えば、今まで中国人とまともに喋ったことがないな。
ベイジン〈上〉 | |
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